新しい資本主義と企業/暮らしのイノベーション
資本経済と市場/知の転換
山本哲士 著
2022年2月20日発売
ISBN 978-4-910131-27-6
「資本主義」概念を転移しないことには、イノベーションはありえない。労働のフレキシビリティを改善しようが、<資本ー労働>に分節化されたままである限り、顧客のためにさえ、労働制約が増すばかりである。社会的労働編成のままである限り、賃金給与も上がらない。「労働力能」とは、働く者の「資本」である。
マルクスは<労働>を本質概念にしてしまった。しかし、経済的なものの存在の本質は<資本>である。「要綱」を踏まえ、剰余価値学説史を踏まえ、資本論の勇足に潜む本質にたち、組織マネジメントのまま滞留する日本企業のイノベーションを、ガイドする。
書籍内容
新しい資本主義と資本経済イノベーションとは?
Ⅰ イノベーション・マネジメントの鳥瞰と本質指針
0 マネジメントのイノベーション
1 市場のイノベーション
2 商品のイノベーション
3 組織・ワークのイノベーション
4 顧客・消費者のイノベーションは場所の生活者の
パブリック・イノベーション
5 世界のイノベーション
企業存在の本質からのイノベーション
Ⅱ イノベーションを妨げるもの:組織マネジメントから脱すること
・三つの試練
・組織マネジメント:フォローワークシップ論の擬制
・イノベーションを阻害する条件・構造と三つの組織
マネジメント
・組織マネジメントの限界
・組織イノベーションによる労働制約の強化
:労働形態と生産組織の現実変容
・労働時間と生産時間の分離:労働転移のイノベーション契機
・トライアングル(三角形) 階層系構造の企業体の病症状
Ⅲ イノベーションへ向けての基礎となる知的資本
一 ダイナミックな世界の大転換
二 学問体系と転移と認識の概念スキーム転換:知的資本の地盤 三 知的資本の自己技術のため
四 混同してはならない、目標・目的
五 近代概念は普遍ではない
:「社会」は近代でつくられたにすぎない
Ⅳ 企業活動の総体とイノベーション・コーポレートガバナンスのイノベーション
・企業環境と企業デザイン
・イノベーション・キャピタリアンへのプロセス
・資本者企業へのイノベーション
・知的資本と情緒資本の相互性からの検証
ボトムアップ&side to sideイノベーション
・経営基盤の資本関係マネジメント
・個人のライフスタイル
終章 イノベーションとentrepreneurship