江戸川乱歩、三島由紀夫、中村真一郎
古今東西の演劇/映画と小説をまたぐ エロスの物語
鈴木 貞美 著
2023年4月12日発売
ISBN 978-4-924671-82-9
鈴木文芸論、第3弾。「ナラトロジーへⅡ」
書籍内容
【1章】古今東西の演劇の相違が、どのように論じられたきたか、西洋演劇を「再現」型、歌舞伎を「表現」型する議論を俎上にあげ、東西の古典および近現代演劇を摺りあわせ、その理論枠を検討する。映画の映像についても同じ水準に置いてナラトロジーとして扱う方法を探る。
【2章】日本のモダニズム期の小説における演劇と映画的手法の応用の側面を論じる。 大正・昭和戦前期に活躍した江戸川乱歩の探偵小説における視覚表現をめぐって、映画と積極的に取り組み、小説にも映画・演劇的表現を駆使した谷崎潤一郎の語り方を比較する。 表現の物質的現前性における差異に注目する。
【3章】第二次世界大戦後の日本で活躍した作家、中村真一郎と三島由紀夫の小説の語り方と映画とのかかわりを比較した上で、両者における能とのかかわり方の相違に注目。
¥1,430価格