ナラトロジーへ
物語論の転換、柳田國男考
Narratology
鈴木 貞美 著2023年10月6日発売
ISBN 978-4-924671-78-2
書籍内容
序章 日本のナラトロジーへ
1 今日のナラトロジー
2 構造主義=記号論の地域的歴史性
3 東アジア、とりわけ日本の言語文化史の見直し
4 本書の展開
第一章 野家啓一『物語の哲学』第一章を脱構築する
1 野家啓一『物語の哲学』
2 脱構築の方向
3 柳田國男の『口承文芸』
4 『遠野物語』
5 日本の象徴主義
6 ベンヤミンの「物語作者」
7 ジャック・デリダの「話者の死」論
8 国語の問題
9 ロラン・バルドの「作者の死」をめぐって
10 ナラティヴを規定するもの
11 ナラトロジーの国際的展開
第二章 ヘイドン・ホワイト『メタヒストリー』
ー 類型に憑かれた知性
1 『メタヒストリー』について
2 その企図
3 「序論 歴史の詩学」
4 その問題点
5 啓蒙主義をめぐって
6 ヘーゲルをめぐって
7 一九世紀リアリズムの展開
8 リアリズムの拒否へ
9 歴史・人文学史・自然科学史
10 類型・図形・操作
第三章 柳田國男民俗学のナラトロジー
1 近代という大きな物語
2 「天皇制国家」論の枠組
3 日本近代思想史の分析方法
4 柳田國男民俗学の展開
5 抒情詩人の挫折
6 他界願望について
7 ジャンルとナラティヴ
8 『近代奇談全集』のこと
9 『遠野物語』の文体
10『郷土研究』
11 『山島民譚集』について
12 ジュネーブへ
13 帰国後の奮闘
14 『口承文芸』
15 『明治大正史 世相篇』
16 折口信夫と柳田國男
17 『日本の祭り』を読み直す
18 そして戦後
あとがき